私の成人式の思い出

家族の思い出のつまった受継いできた着物をリサイズして振り袖にしました

2020年12月18日 10時27分


成人式は普段着物を着る機会が減ってきた最近でも、唯一若い方でも記念に着物を着る行事だと思います。
同級生は皆、だいたい近所の着物のレンタルショップ等で、記念写真とのパックプランがいくつもありますのでそれを利用していましたが、
私の家族は古くから普段の生活でも着物を好んで着ることが多く、祖母も母も振袖以外の着物もたくさん持っているので、華やかな晴れの記念日に、
親が今まで着てきた古くなった着物を、呉服屋の方にリサイズしていただき、振袖に仕立て直して当日その着物を着ました。

他の同級生は大体皆、カラフルな花柄や、大きな柄の入った色も割と若い時でないと着られない華やかな物を選んで着ていました。
でも、私の着ている振袖は割と古風で記事はうぐいす色の淡い薄緑で、そこに辻が花に似た柄をあしらった、落ち着いた感じの着物でした。
母は、もっと明るい柄や色でもいいのではと、他の着物をいくつか候補で出してきてくれましたが、その着物は母だけでなく、祖母も好きな着物でしたので、
そうやって長く愛用してきた着物を、ぜひ自分の晴れの行事で着たいと思って選びました。

記念写真の時は着物のレンタルショップですと、前撮り等のプランがありますから、皆さん利用される方がほとんどだと思いますが、あえてそういう所は利用せず、
写真も自宅近くで家族写真等を撮影していただいている写真店で撮影していただきました。
いずれ、機会があるかどうかわからないですが、お見合写真にも使えそうな写真をついでに撮影したらどうかと勧められて、
その振袖を着て撮っていただいて今でも大事に保管して、当時のことを思い出しております。

着物は行事ごとに新しいものを購入するというのも1つの考え方とは思いますが、古くからある伝統的な素晴らしい色彩や美しい生地、
そしてその思いを受け継ぎ、それに袖を通して新たな息を吹き込むのも、一つの楽しみではないかと思います。
日本の伝統文化である着物は、最近着ている方はほとんど普段は見かけなくなり少し寂しくなりましたが、成人式での振袖姿を観ていると、

その伝統を受け継いでいくことの素晴らしさを多くの若い年代の方にも伝わっていけばいいと思います。
成人式が終わっても、時折普段のちょっとお洒落な雰囲気の飲食店や、季節の行事にお出かけするときなども、自分の持っている着物を着て楽しんでいます。
今後も振袖姿をみるたびに、長くこの文化が残っていくことを心より願っております。